ミノキシジル


ミノキシジルは血管拡張薬であり、元々は高血圧の治療に内服薬(商品名ロニテン Loniten)として使われていた。しかし、この薬の副作用として毛髪が伸びたり、脱毛が改善したりすることが発見され、1980年代に米国アップジョン社の「ロゲイン Rogaine」2%溶液が脱毛と禿髪の治療薬としてFDAの認可を受けた。 ロゲインは頭皮への局所用として使われるが、男女とも数か月の使用で25%に毛髪の成長が認められる。新たに伸びた毛髪は赤ん坊の毛のように細くて色が薄いことが多く、主に頭頂部に生え、生え際には効果がない。この効果は時間とともに減弱する。 副作用で最も多いのは皮膚(頭皮)の刺激症状である。英国の患者用パンフレットには副作用として「めまい」「動悸」も載っている。 ミノキシジルは前頭部には効果があるが、頭頂部の男性型脱毛には効果がないと言われている。48週間の調査研究によれば、5%ミノキシジルでは 51%の男性に前頭部の改善が見られたが、2%ミノキシジルでは42%だった。プラセボでも13%に効果が見られた。効果が見られた被験者のうち、前頭部で中等度改善〜著効だったのは5%ミノキシジルで19%、2%ミノキシジルで10%、プラセボで3%だった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』